◆TOPIC◆
私立入試終了


今年も私立入試が終わりました。
合格率は94.8%。決して悪くはない数字です。でも、実際に不合格通知を渡されてしまった数名の塾生のことを考えると肯定的に捉えることができません…。
ひとりでも不合格者がいると素直に喜べません。現実には仕方のないことかもしれませんが、一生懸命に関わっていると全員合格して欲しいと本気で思ってしまいます。だから[どこに何人合格しました!]って誇らしげに言ってる塾を見ると複雑な気持ちになります。『あの合格者数の影に一体、何人の不合格者がいるんだろう…?』とも思います。実際、合格できなかった子どもが、あの数字を見るとツライでしょう。親は腹立たしくもあるはずです。そんな気持ちを無視してまで、宣伝文句に合格者数を使わないとイケないのかなぁ…。私自身、高校入試不合格の経験がありますので、その子たちの気持ちは痛いほど分かります。付け加えて言うなら、人の子の親になった今、当時の私の親の苦しみも分かってきました。
まあ、そういうスタイルの塾に通う段階である程度のことは覚悟しているでしょうけど…。でも、お節介ついでに言っときますと…中学生ぐらいの年齢だと人生経験が絶対的に不足してますから、『自分には不合格なんて"不幸"はありえない!私は大丈夫!』って本気で思ってますよ。ホント…。だから、人生経験豊富な保護者が、わが子のことを第一に考えて守ってあげないと…塾業界の宣伝材料の犠牲にされちゃうんです。
私、高校入試直前の授業でよく言うんです。[高校入試が親離れの始めての経験になるぞ!入試会場に入ったら誰も助けてくれないぞ!自分ひとりで何とかしなけりゃならないんだ!甘えるな!]って。その時は、ポカーンと聞いていた子どもたちも、実際に入試を経験して戻ってくると、[先生の言うとおりだった!怖かった!ダメかもしれない(半泣)]って言います。結果が合格であれば、通塾も受験も全て[いい経験したね!頑張ったね!]って素直に言ってあげられますが、そうでないと、とても[いい経験したね!]とは言えません。高校入試って人生の最初の難関みたいなものですけど教訓だけ残ればイイじゃありませんか!? 15歳の春の挫折は残酷ですよ。
私事ですが、23年前、さくらの花の色が少し白っぽく、いつもの春と違う色に見えちゃいましたもの…


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