公立高校入試が… |
熊本県公立高校入試問題の難易度がここ数年ずっと難し過ぎる傾向にあります。簡単に言うと「公立中学校の授業で普通に頑張っても歯が立たない…」そんな難易度です。公立高校の入試問題が義務教育の中学校現場で行われる授業を頭から否定するような問題ばかりを出題していると言っても過言ではありません。 入試の目的は学力の全域において極力適正な選抜を行うことです。一部の学力上位受験生や塾通いで鍛えた受験生と力比べをすることが目的ではありません。 今年も平均点が50%を大きく下回ることが予想される熊本県公立高校入試問題のレベルは常軌を逸しています。受験生全体の学力を適正に分布させるためには平均点を55?60%の範囲に収めることが常識です。ちなみに大学入試のセンター試験は平均点が60%前後となっています。 言い方を変えましょう…高校のテストで100点満点の平均点が40点の問題を作ってしまったら赤点だらけで大問題になってしまいます。普通に頑張った生徒と頑張らなかった生徒がみんな赤点のゾーンに埋没してしまい半数近くの生徒に追試を実施しなければならなくなるからです。今の熊本県公立高校入試の難易度はそれと同じ状態です。 難し過ぎる高校入試の問題は、受験生・中高の教育現場、どちらにとっても何ひとつメリットの無いことです。こういう問題を歓迎するのは一部の学習塾だけではないでしょうか?でも、良識ある大部分の塾業界に属する者たちは、学校だけできちんと頑張った生徒たちも正しく公平に学力が反映される高校入試を望んでいます。 2005年、前年の高校入試制度改革に多くの問題点があり、友人の大西一史県議と制度改善に取り組んだことを思い出しました。もはや熊本県公立高校入試問題の難易度はそのレベルの議論を必要としていると言わざるを得ません。 以下、熊本と福岡の二大大手塾さんが予測した各高校の「合格ライン(ボーダー)」と熊本県教育委員会資料から抜粋した「得点分布」の一部です。 [5教科250点満点] %は得点率 ◆熊本高校 (E)191 (K)190=76% ◆済々黌高校 (E)181 (K)178=71% ◆第二高校 (E)160 (K)164=66% ◆第一高校 (E)145 (K)146=58% ◆熊本北高校 (E)137 (K)132=53% ◆東稜高校 (E)115 (K)117=47% ◆玉名高校 (K)120=48% ◆八代高校 (K)129=52% ◆宇土高校 (K)118=47% ◆熊本商業高校 (K)106=42% ◆熊本工業高校 (K)101=40% ◆必由館高校 (E)123 (K)115=46% ■得点■ ※県教育委員会資料より ・2011年度入試 受験者9,141名 9割以上(226点以上)…0名(0%) 8割以上(201点以上)…62名(0.68%) ・2012年度入試 受験者9,970名 9割以上(226点以上)…6名(0.06%) 8割以上(201点以上)…346名(3.47%) リンク先 *次へ *前へ *top pageへ *topics indexへ
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